エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

2009-01-01から1年間の記事一覧

できるホームページHTML入門

IT

今日は仕事を午前中で切り上げて、生協で「できるホームページHTML入門」を買って帰り、午後はひたすらhtml。久しぶり(25年ぶり)のバグ取りで随分時間がかかったが、何とか一家のホームページが完成。これで少し自信がついた。http://www1.odn.ne.jp/rab…

博士論文公聴会

今日はFさんの博士論文公聴会。うちの研究科の公聴会はどんなものかと見に行ったら驚いた。きわめて厳しい審査だった。O大では、「指導教員がいいと言っているのだから問題ないでしょう」程度のゆるーい審査だったが、今日の審査会はびしびしえぐい質問(い…

数学を現代化した予言者たち

6月のドイコーヒーは香り重視のラインナップ。中でもタンザニア キリマンジャロプランテーションは格別にすばらしい芳香。深くて甘い香り。これで200gx3で3900円なら納得である。 マイケル・ブラッドリーの「数学を現代化した予言者たち」を読む。数学を現…

よみがえる網状説

昨日は米沢富美子先生の講演を聴きに行った。進化論と20世紀物理学と複雑系の話。一般向けの講演で「おー」というネタはなかったが、話し方の参考になった。ただスライドが妙にピンクが多かったり、ピンクや水色の☆マークが頻出するのには参った。最後に挨…

Voltaire's Bastards

先週末にGoogleで家族のホームページを作った。友達のみ公開のクローズドだ。無料でもいろいろ技が使えてこつこつ工夫しているとなかなか楽しい。この調子でホームページ作成に慣れてhtmlを使えるようになるのが目標だ。昨日の晩は、中二の娘が書き込みの面…

貧困の僻地

昨日は神戸大のS先生に頼まれて1時間半の講義をしてきた。「先端医学セミナー」という医学部博士課程対象の4コマ講義で、「イメージングの最先端」というシリーズ。細胞から電顕までが対象らしい。英語で講義をするのは2回目だったので、なかなか準備が大…

絶対数学。

先週の金曜日に、精神神経センターのH先生に指摘されたことがずっと気になっている。われわれの使っている系が人工的過ぎるのではないか、より生理的な系でも同じことが成り立っているのか、というコメントである。これは何とかせずばなるまいと感じて、今日…

ミラーニューロンの発見

M2の学生さんにやってもらっている仕事が面白いところに来ている。ただ自分はその方面の本当の専門家ではないので、directional adviceをもらうために、学生さんと精神・神経センターまで出かけてHさんとじっくり相談してきた。自分たちでも意外なことに、H…

変分問題としての量子化

今日の京都は梅雨の中休みで、午後からさわやかに晴れた。懸案だった実験もうまくいって夕食前のアイスクリームがおいしい。保江邦夫の「量子の道草」を読む。量子の道草―方程式のある風景作者: 保江邦夫出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 1999/02メディア…

カオスと禅

3ヶ月前から日曜日に市のスポーツセンターで卓球をしている。1時間もやっていると汗が吹き出てきて爽快である。これまではセンターでラケットを借りていたのだが、だんだん面白くなってきたので、インターネットでラケットを購入。Nittakuの「佳純ベーシッ…

minimal NCC

再来週、神戸大で英語の講義を頼まれていて、そのための英語のブラッシュアップにBrian Science PodcastのChristof Kockの回を繰り返し聞いている。そのうちにふとNCC(Neurocal Correlate of Consciousness)を構成可能な最小ニューロン数はどれくらいだろう…

ただ明確であればいいだけだ

三条まで「おと・な・り」を観に出かける。岡田准一と麻生久美子。脚本が非常によくできていて、小道具を使った伏線の張り方が見事だった。なんといってもこの作品をひどく魅力的なものにしているのは、麻生久美子の抜群の存在感だろう。まるで恩田陸の作品…

独我論

すでに入梅したのではという感じの一日。子供が学校で聞いたきた話では、疎水で蛍が飛び始めたらしい。鬼界彰夫の「ウィトゲンシュタインはこう考えた」を読む。ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951 (講談社現代新書)作者: 鬼界彰…

チベットのモーツァルト

先月買ったデルのDVDドライブを壊してしまった(壊れてしまった)ので、電話で引き取り修理を依頼。コールセンターの女性は名前からして韓国か中国の人らしい。流暢な日本語なのだが、ところどころ何を言っているのかわからない。でもそんなことを気にしては…

そして山羊があらわれる、羊ではなく

3週間ぶりに座禅会に行ったら、途中から雨が激しく降り出した。雨音に集中していると、視界が自然に狭くなって集中しやすくなる。人によってはリズムが気持ちが良くてそのまま眠りに誘われることもあるらしい。座禅が終わってもまだ本降りだったので、雨宿…

単純な脳、複雑な「私」

昨日は、北海道大学のS先生が来て、JCウイルスの話をしていった。教授の弟弟子で、電話をよく取り次いだりしているので、勝手に親近感を覚えていたが、会うのははじめて。実に味わいのあるいい人だった。話が結構ややこしかったので、途中でいろいろつっこみ…

奇想天外・英文学講義

高山宏の「奇想天外・英文学講義」を読む。奇想天外・英文学講義―シェイクスピアから「ホームズ」へ (講談社選書メチエ)作者: 高山宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/10メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (19件) を見る高山本を読む…

定石からビジョンへ

先週のシミュレーションの講義2コマに続き、今日のイメージングの講義1コマで今年度の授業は終了。あとは来月の非常勤講師の1コマだけ。大学院しかないと講義のdutyはこんなものなので、教育のdutyが多い大学に異動したら相当頭を切り替えないと対応に苦…

One-day experiment, One-year analysis

今日は医学部でRutgers大学の坂田秀三さんのセミナー。タイトルは「聴覚野における神経集団活動の層構造」。坂田さんはSwingy Brainのブログで有名。最新の電気生理実験を勉強がてら、顔を見に行く。電気生理の素人には、シリコンファイバーでの多点同時記録…

研究者になるために、人間になるために

うちの大学では、この3月から国際共同人材育成機構という若手研究者の育成プログラムが走っている。20台後半−30台前半の若手研究者10名に、場所と研究費500万円を与えて自由にやってもらおうというプログラムだ。前回のプログラムでは、5年の任期後…

医師の人間力

豚インフルエンザは関西圏であれよあれよという間に広がっているようだ。現実感がないほどのスピードだ。通勤路に京都ー大阪を結ぶ京阪電鉄のターミナル駅があるのだが、今朝すれちがったサラリーマンは7割がたマスクをしていた。仕事とはいえ、この状態で…

新世界より

SF

とうとう日本国内での新型インフルエンザの流行がはじまったようだ。大阪の高校出の流行を水際で止めたと思ったら、神戸高校で火がつき、次は大阪・茨木。関西は意外に狭いし、鉄道が四通八通して人の行き来も多いので、大阪、神戸ではやり始めたら、ここ京…

はじめての現代数学

民主党の新代表が鳩山さんに決まった。29票という差からすると党内力学をそのまま反映したようだ。政治目標として「愛」を掲げられるような人を信用できるのかというのが個人的な感想だが、どう見ても麻生さんよりはましだろうから、是非がんばってもらいた…

17−20世紀の観念史

昨日ビデオがおシャカになってしまったので、BDレコーダーを買うことにして(地デジ対応もそろそろしなければならないし)、朝からネットで調べもの。価格ドットコムやら何やらを巡った揚げ句、Panasonicの実売5.6万円の機種(2番組録画は不可)に決めた…

これは魂かって?

学術振興会の奨学生応募の季節が来た。250万円x3年なので学生さんにも気合が入る。連休中にできあがった第一案を学生さんが持ってきたので、午前中いっぱいを使って推敲した。資料を見ると、昨年のDC1の採択率は何と28%強もある。こんなところにお金を使っ…

サウンドトラック

気になっていた実験があったので、雨の降り出す前にと思い、朝から研究室に行って一仕事してきた。花水木が終わり、今はつつじが盛り。 古川”アラビアの夜の種族”日出男の「サウンドトラック」を読む。2003年の作。サウンドトラック作者: 古川日出男出版…

過去中心主義の時間論

活動的な連休を送っている。土曜日はH師匠の話を聞きに出かけた。日曜日は松本幸四郎・松たか子の「ラ・マンチャの男」を見てきた。たまたま最前列の真ん中という極上の席だったので、すごい迫力だった。手を伸ばせば届きそうなところで演劇を見たのは初めて…

すべて僕に任せてください

昨日、お昼過ぎに下の子と川べりの散歩に出たところ、出町柳の三角州のところで、子供達が裸足になって川遊びをしていた。もちろん、うちの子もすぐに裸足になって飛び込んで行った。待つこと1時間。とはいっても、こういうときのためにiPodを持ってきてい…

本物のchemistというものを見た

今日は、はじめて本物のchemistというものを見た。化学は暗記物と軽く思っていたが、いやいやどうして本物はすごい。研究科に東大薬学部の浦野さんが来て、「合理的な蛍光小分子の設計とin vivo imaging」という題でセミナーをした。蛍光小分子は、昨年度の…

心は遺伝子の論理で決まるのか

勤務先の大学院には副指導教員という制度があり、いわゆる指導教員のほかに2人の教員が研究や生活面などの相談にのることになっている。今年は博士1年の学生さんの副指導にあたることになり、今日早速1時間ほど話をした。その学生さんは神経回路の研究を…