エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

数学

描きなおされたヒルベルト数学

今週は木・金と、NS大のシンポジウムに呼ばれて話をしてきた。イメージングという共通言語があったので、懇親会やティータイムでの話がはずんで、新しい知り合いが何人かできたのはうれしいことだった。懇親会に出ても、つい知った顔どうしで話してしまう方…

崩壊と再生の物語

シルヴィア・アサーの「ビューティフル・マインド」を読む。ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡作者: シルヴィアナサー,塩川優出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/03/15メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 171回この商品を含むブログ (49…

「マイナス」×「マイナス」がなぜ「プラス」になるか

学生時代には自分は数学ができると思っていた。しかしそれから二十年近くたって、仕事の必要上、シミュレーションや数理モデル作りをするために改めて数理科学に向き合うとどうもぴんとこない。どうも自分が得意だったのでは実験数学で、「数学感覚」とは遠…

確率的発想法

小島寛之の「確率的発想法」を読む。確率的発想法~数学を日常に活かす作者: 小島寛之出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2004/02/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 60人 クリック: 218回この商品を含むブログ (88件) を見る美味しいところがいろいろあ…

確率やら推定やら

2、3日前のNHKのニュースで機長がとった寒冷圏の映像を見た。地表がむき出しになってグリーンランドを見た時はさすがに唖然とした。個人的には地球温暖化には懐疑的な気持を持っている。マスコミが出してくる典型的な映像には、後でたいてい裏があるという…

数学基礎論論争

大学へ行く道に萩の花で知られる小さな寺があり、いまが盛りだ。通りかかるといいものをみたと少しいい気持になる。佐々木力の「二十世紀数学思想」を読む。二十世紀数学思想作者: 佐々木力出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2001/04メディア: 単行本購入:…

数学幻視行

昨日の晩は、家族で「竹くらべ」に和食を食べに行った。狙いは鱧である。 http://www.takekurabe.com/4000円のコースを1人前頼んで、後は単品を追加。 はものたたきはさすがに美味しい。鳥のから揚げのポン酢付けは、黒酢が爽やかで子供たちも喜んで食…

無限と時間と脳

今日も3時過ぎにたたきつけるような雨が降った。夕立の涼しさとはいかないのはどういう具合によるのだろう。ブログを散策している途中で小島寛之の名前を知り、著書の「数学迷宮」を読む。数学迷宮―メタファーの花園に咲いた一輪のあじさいとしての数学作者…

数学する精神

夜になってから降り出すと思っていた雨が、夕方には強く降り始めた。五日前に2章だけ読んだ「数学する精神」を読了。数学する精神―正しさの創造、美しさの発見 (中公新書 1912)作者: 加藤文元出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2007/09/01メディア: 新書…

アキレスと亀

本日付のN誌に自分達のグループの論文が掲載された。top journalに論文が出るのははじめてなのでうれしいことである。もっとも受理されて2ヶ月経ったので最初の興奮はほぼなくなった。チャンスはピンチ、ピンチはチャンスと思いたい。昼食後、生協の本屋を…