医療ミステリーという分野がある。ときどき読む。誰かのブログで薦められて読んだのが、久坂部羊の「破裂」だ。
- 作者: 久坂部羊
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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現役医師による挑発的な作品。医療の国家統制をめざす”厚生労働省のマキャベリ"佐久間のキャラクター造詣が強烈で、医師、ジャーナリストらを巻き込んで話はどんどん展開する。
読後感は決して明るくない。一患者として診察を受けるだけの身であってみれば、医師のダークサイドなど知ってどうなる、という思いもある。だが、久坂部羊の告発の射程は長く、日本という国家の現状までが告発されている。
同じく医療ミステリーである海堂尊の作品を陽とすれば、この作品は陰である。しかし、その問題提起の深さは久坂部羊の方が上であろう。作風からしてポピュラーにはなりえないが。
午後、借りてきていたDVDを観る。岩井俊二の「花とアリス」。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2004/10/08
- メディア: DVD
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