うごメモはてな+街場の現代思想
上の子も下の子ももう一台DSが欲しいそうなので、応募。
http://d.hatena.ne.jp/ugomemohatena/20081218/1229578200
神戸大のSさんから来学期の講義を頼まれた。「分子イメージングの最近の話題」というタイトルの全4回の大学院博士課程の講義の一コマ分。英語だそうだ。これからだんだんこうなるんだよな、と思った。あと5年したら高校の英語の授業も英語でやるそうだし。
内田樹の「街場の現代思想」を読んだ。ひねた村上春樹のようだが、このコーナーをぎりぎり突いてくるストレートは爽快だ。
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2004/07
- メディア: 単行本
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第2章 勝った負けたと騒ぐじゃないよ
「あまりいう人がいないから言っておくが「向上心は必ずしも人を幸せにしない」。
幸福の秘訣は「小さくても、確実な、幸福」(@村上春樹)をもたらすものについてのリストをどれだけ長いものにできるか、にかかっている」
第3章第9回 他者としての配偶者について
「婚姻は葬礼がそうであるように、人類と同じだけ古い制度である。社会集団は無数に存在するが、婚姻制度を持たない集団は存在しない。あるいは婚姻制度を持たない集団もあったのかもしれないが、人類学が教える限り、そのような集団は一つとして生き延びることができなかった。「他者と共生する」という能力だけが、人類が生き延びることを可能にしているという真理を、この人類学的事実は告げているのではないか。
「私のことを理解してくれる人だけに囲まれて暮らしたい」とあなたはこれでもまだ言い続けるつもりだろうか。それは実は「私は人間を止めたい」「私はサルになりたい」と言っていることに等しいということにまだ気づかないのであろうか」
第3章第13回 大学について
「高等教育においていちばんたいせつなのは、学生が「すでに知っている知識」を量的に拡大することではなく、学生に「そんなものがこの世に存在することさえ知らなかったような学術的知見やスキル」に不意に出くわす場を保障することなのである」