intravital imaging
今日は、Cancer Research UKの若きエース(34歳!)ESさんのセミナーがあった。intravitalでこんなきれいな映像が撮れるの、と驚くほどの美しさ。この間の「視る生物学」でも感心したが、本当に最近のimaging biologyの進展はすごい。
テーマは癌の転移。生きたマウスや三次元培養を駆使した解析が売り物。前半のトピックは、転移時に起きる上皮細胞タイプからアメーバ状タイプへの移行が、どうも遺伝子レベルの変化を伴わずに起きているのではないかという点。アメーバ状タイプはTGFbetaのシグナルで誘導され、細胞増殖は止まっているらしい。後半のトピックは、シートを作ったままでの転移は、その先端に間質細胞由来のleading cellが掘り進んだ後をついていく形で起こるというもの。
とにかくまず美しい映像でひきつけた上で、こねたを連発するセミナーのやり方は参考になった。1時間強のセミナーを短く感じた。
副島隆彦編著の「最高支配層だけが知っている日本の真実」を読む。
- 作者: 副島隆彦,副島国家戦略研究所
- 出版社/メーカー: 成甲書房
- 発売日: 2007/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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高校生の時に、広瀬隆を読んで以来、どうもこの陰謀史観ものというか、「私だけが知っている歴史の真実」という奴をときどき読んでしまう。どうも日常からの脱出願望があるようだ。
まあ「アメリカの属国として卑屈極まりない現状にある日本」を告発する本なわけで、小泉元首相、ソニーの井深大、日本銀行、司馬遼太郎、秋山真之、中曽根康弘あたりが俎上にのる。でもこの副島国家戦略研究所の立ち位置はよくわからない。右でも左でもなく、保守でも革新でもなく、愛国主義でも拝米主義でもない。これで対案を出せば評価もできるが、権力者、権威筋を順々に切っていくだけではあまり生産的でないと思う。
でも、副島国家戦略研究所のホームページはなかなか面白かった。世界経済はますます悪化し、シティバンクはつぶれ、オバマは失政の責任をとって2年で辞任し、円は来年1ドル60円、再来年には30円になると大予測している。これはこれである種のショックアブソーバーというか毒消しとして有効かも知れない。