エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

チキントークなアメリカ

たぶんこのブログを読まれている方のかなりの割合は、Ryohei氏の有名なブログを見ておられるのですでにご存知かとも思いますが、多少は両者の守備範囲がずれているかもと思い、紹介させていただきます。

http://www.youtube.com/watch?v=yL_-1d9OSdk

この連休は諸事情でお仕事をしていましたが、このチキントークひとつで一気にリラックスできました。ご笑味ください。


鳩山さんがアメリカに行っていることもあり、ノーム・チョムスキーの「お節介なアメリカ」を読む。

問題はここに書かれているアメリカが、オバマ後の今も持続しているか否かだろう。そして、私は「持続しているだろう」と思う。その理由はいくつかの個人的経験に基づいた感覚的なものなのでうまく文章化できないが。

9・11後の世界においてブッシュ政権憲法やその他の規範が一時無効になったかのようにふるまっている。
戦時には何をしてもまかり通るというこの理屈は、「カオス的状況に適用できる規範はない」と言い直してもいいだろう。
レヴィンソンの指摘によれば、この言い方はナチス・ドイツの指導的法学者カール・シュミットから引用したもので、このシュミットこそが「ブッシュ政権の真の黒幕」であるという。大統領法律顧問アルベルト・ゴンザレスの助言のもと、ブッシュ政権が表明した見解に従うと、「その大統領権限の捉え方は、シュミットがヒットラー相当に与えたいと考えた権力にあまりにも近い」とレヴィンソンは述べている」

「この考え方は、決してラディカルなものではない。20世紀アメリカの代表的な哲学者ジョン・デューイも明言していることだ。デューイは「産業封建主義」が「産業民主主義」に転換されるまでは、政治は「大企業が社会に落とす影」であり続けるだろうと指摘した」

「米国政府には、まさに「強固な連続性」が存在する。ほぼ、カロザースの憂いに満ちた結論に述べられているとおりに―民主主義と法の支配が許されるのは、政府の戦略的、経済的目標にかなう場合であり、かつその場合に限ってである」

「こうした筋書きで実際に使われるレトリックがどのようなものであれ、アメリカは1947年以来、「国家テロ」やその他の「ならず者的行動」の主犯であり、「常に民主主義、自由、正義の名のもとに」計り知れない危害を与えてきたという真実の要素にあえて気づかないようにするには、よほどの訓練なしでは不可能である」


もちろん、民主党政権に変わったからと言って、実質上アメリカの判断が日本の判断である現状が変わることはないだろう。ただ民主主義=アメリカというメディアの垂れ流しをそのまま受け入れることをまずは個人のレベルで否定することは次の世代のために大事なことだと思う。