エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

出星前夜

連休は本屋にいったり散歩をしたりでゆっくり過ごした。

昨日四条河原町ジュンク堂で買ってきた本はこの三冊。
「出星前夜」飯嶋和一
「坊主のぼやき」川西蘭
「フリーランチの時代」小川一水

出星前夜

出星前夜

島原の乱を緻密に描いた大作。歴史の中にどっぷり浸った時間を送れる。どこにも救いのない戦いを描きながら、飯嶋和一の技なのだろう、どこかに明るさのあるエピローグでほっとする。

現在の日本の暗さの何かと通底するものを飯嶋和一はこの作品で書こうとしたのだろうか。それとももっと普遍的なもの、たとえば正義や人間性の本質といったものを書いてみたかったのだろうか。