今日、研究室の人事異動が発表された。教授の苦心がわかる人事だった。とにかく人を動かすことは難しいのだと最近つくづく思う。ほぼ常に、自己評価が客観的評価より高いことから考えると、結局全ての人が納得する人事はないのだから。
ジョン・スコルジーの「遠すぎた星」
- 作者: ジョン・スコルジー,前嶋重機,内田昌之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/06/25
- メディア: 文庫
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好評だった「老人と宇宙」の続編。3部作となるらしい。「老人と宇宙」が快作だったので、思わず買ってしまった。期待どおりのreadableなSF。あれこれとオマージュが散りばめられているのが楽しい。
この作品では、人間の意識のコピーができるというのがアイデアの核になっている。コンピューターには意識が持てないとかいうのは野暮な話だ。
小説としてうまいと思ったのは、異星人との戦いというメインストーリーと主人公の異形のビルドゥングスロマンが有機的に重ねあわされている点だ。それがこの本を感情移入して読める(そしてそんな自分に驚く)作品にしている。