先週の造影検査の結果を近くの病院に聞きに行く。どうも右側の尿管の出口近くが何らかの原因で詰まっていらのは確からしい。今は全く痛みはないし、今日の尿には血液は検出されなかったということで、結局、結石があって出てしまったんでしょう、というのが一番可能性が高いそうだ。それでもたとえばがんなどで詰まったいた可能性も否定しきれないので、明日CTと再度の造影検査をする予定。明後日の講義では、前振りで「統計的には今の日本人の1/2はがんにかかり、1/3はがんで死ぬことになっています」というせりふを用意しているのだが、自分のことも含めて改めて考えると1/2というのは随分大きな数字だと思う。
さて、シャロン・モアレムの「迷惑な進化」。
- 作者: シャロンモアレム,ジョナサンプリンス,Sharon Moalem,Jonathan Prince,矢野真千子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/08/25
- メディア: 単行本
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シャロン・モアレムは進化医学の専門家。こねたのたくさん拾える面白い本だった。
糖尿病は氷河期の生き残りである(寒さに対応するために水分を排除し糖分を蓄積する)。
白人は黒人の突然変異種である(ユーメラニンを大量に作り出す能力の欠損変異)。
トキソプラズマは人間の行動を微妙に変える(トキソプラズマ症の人の一部に統合失調症が現れる)。
抗生物質による「軍拡競争」で最近をより強く、より危険にしてしまうのではなく、最近を僕達に合わせるよう変える方法を探った方がいい(病原体の方が進化速度が速いから)。
親がジャンクフード好きだと子供が太る(エピジェネティクス)。
子供は生まれた後も、母親とのやり取りを通じてエピジェネティックな変化をうけている(出生直後の数時間に、母ラットからやさしくなめてもらった子ラットは、冷静にストレスに対処できる自信に満ちたラットに成長する)。
水生類人猿説(昔、人類の祖先は水中や水辺で暮らすことで二足歩行を身につける進化をした)
確かに進化は脳を作り出し、意識を作り出したが、さまざまな病気も作り出したわけだ。