クレタ島での学会でギリシアにはじめてやってきた。リゾートホテルに缶詰だが食事以外はほとんどまとまった休みなしで土曜日の昼過ぎから火曜日の昼過ぎまでトークとポスターがあるのでマラソンをしている感じである。EMBO wokshopってこんなだっけ、と日本人どうしでぼやいている。150名の参加者のうち日本からは5人。論文は読んでいてもはじめて顔をみる有名人が結構いてそれだけでも楽しい。思い込みかもしれないが、トークを聞いて質問への答え方を聞いていると仕事のスタイルや考え方が少しずつ見えてくるので顔を見るのはやはり大事である。
学会の休み時間にエーゲ海でも見ながらゆっくり読み直そうと思って村上春樹の「遠い太鼓」を持ってきたが、結局飛行機の中で読んだだけでそのままになっている。「遠い太鼓」ではオフシーズンのギリシアの島々の荒涼とした感じが印象的だが、5月のギリシアは(特にリゾートホテルにいると)楽園である。テラスで食事をしながら水平線をみたり、小さな湾のすぐ向こうに見える岬が夕日を浴びているのをぼーっと見ていると非日常的で楽しい。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1993/04/05
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 109回
- この商品を含むブログ (141件) を見る
今日になって、水曜日の昼間にギリシアの航空会社が6時間のストを行うことになって、帰りの便がいきなりキャンセルされてしまった。どうしても金曜日の午前中には大学に出る必要があるので、あわてて学会事務局に飛んでいったら、電話をかけまくってぱたぱたとスケジュールを決めてくれた。スト慣れしているのだと妙なところで感心する。スト前の早朝の便でアテネに戻り、スト直後の便でアテネからミュンヘンに行くことになり、合間で4時間くらいはアテネ観光ができる計算である。早起きはきついけれども結果オーライかもしれない。