エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

ノーバディノーズ

キャンパスでイメージング同好会を作ることが本決まりになり、ここ数日毎日のように20本近い、どれも長文のメールを書いているので、あちこちが痛い。日本語でいいのがせめてもの救いだが、継続して事務仕事をできる時間の限界がわかった。


堂場瞬一の「ノーバディノーズ」を読む。快作。少し高村薫の「李歐」の雰囲気がただよっているのが、とてもよい。

ノーバディノウズ

ノーバディノウズ

『男は現場で会うたびに、日本人から同じ日本人だと思われないための言葉遣いを指南してくれた。
「日本人はすぐと言うけれど、同じ『たぶん』にも度合いによって、いろいろある。おまえはあえてと言え。違いなんて分からなくていい。外国人じゃなく、日本人を欺くためなんだからな」
ではなく。逆にではなだ」
「『もちろん』と言いたきゃではなと言え。はちょっと日本人には発音が難しいけどな」
「日本人ちゅうのは褒めるのが下手くそだ。そういうときはといって大袈裟なジェスチャーで驚いてやれ。それだけでもずいぶん日本人ぽく思われなくなる」
の代わりにを使うんだ。ただしこれは高等テクニックだけどな」』


P.S. 今、ガッキー・ファイターでは、森博嗣との対談を配信しています。http://www.gfighter.com/
有料メールマガジンですが、研究に関心のある学部生・大学院生は必読だと思います。この対談に限って
転載厳禁なので、うちの研究室では印刷したものをその辺に放置して、学生に読ませています。