エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

こんな日本でよかったね

昨日は研究室の新人歓迎会。幹事が硬骨男性に変わったので、「すき焼き食べ放題」というガッツリ系の宴会になった。飲み放題もついて4200円なのは宴会専用店だからだろう。若い人はよく食べる。こちらはバランスよく適当につまんでいたつもりだったが、場の雰囲気で食べ過ぎてしまったようで、腹が張って困った。今年も「ファミリー的な研究室を目指します」というのが教授の抱負。

内田樹の「こんな日本でよかったね」を読む。

こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)

こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)

あいかわらずの内田節であるが、ブログで馴れてきたので、発想に足をすくわれることは少なくなった。その分、以前は目に付かなかった「大人のひとこと」がしみるように感じる。

「現場の教師のみなさんには、できるだけ機嫌よくお仕事をしていただきたいと私は願っている。
 人間は機嫌よく仕事をしているひとのそばにいると、自分も機嫌よく何かをしたくなるからである。
 だから、学校の先生がすることは畢竟すればひとつだけでよい。それは「心身がアクティブであることは、気持ちがいい」ということを自分自身を素材にして子供たちに伝えることである」

「先生は「先生であろう」とするときにすでに先生であり、「私はもう先生ではない」と宣言したあともまだ先生である。
 「学ぶ」とはどういうことか、「教える」とはどういうことか、自分は果たして今も学んでいるのか、自分にはひとを教える資格があるのか...そういった一連の問いが念頭から離れることのない人間は、それだけですでに教師の条件を満たしている」