エヌ氏の成長・円錐

小胞輸送研究をはじめて18年めの分子神経科学者の日々雑感

音楽

透明な器の中の炎

雨だれの落ちてきそうな土曜日、代々木に出かけてN響のプログラムCを聴く。アシュケナージの指揮で、庄司紗耶香とオラフソンのヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調(メンデルスゾーン)。 Classicを好んで聴くようになったのはG. Gouldのゴルドベルク…

音楽・絵画・意識

音楽についても変分法的見方をすれば、絵画のように一望してその構造を眺め渡すことができるだろう。 これは、野矢先生の『眺望論』とどういう関係に立つだろうか。直接的は関わらないはずなのだが、意識の構造が変分法的なもの(無時間的なもの)とそうでな…

それは存在しないものという概念を発明したことです

今日はいいお天気で(ほぼ)雑用がなくて、割とスムースに論文が書けた。たまにボーっと青空を見ると、キャッシュがクリアされて文章製造装置が動き出す感じがする。 青柳いづみこの「グレン・グールド 未来のピアニスト」を読む。グレン・グールド―未来のピ…

長いフレーズの作り方と音の自在な配置

ここのところの冷え込みで、池の向こうの紅葉が急に鮮やかになった。 小澤征爾と村上春樹の「小澤征爾さんと、音楽について話をする」を読む。小澤征爾さんと、音楽について話をする作者: 小澤征爾,村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/11/30メディ…

エレーヌ・グリュモーを聴きに行く

先週は水曜日に上野の文化会館でエレーヌ・グリュモーを聴いた。演目は ・モーツァルトのピアノソナタ9番 ・ベルクの作品1 ・リスト ・バルトーク エレーヌ・グリュモーは聴覚と色覚の共感覚を持つピアニストで そのせいか他では聴いたことのない音色だ、と…

モントレーから帰る

カリフォルニア・モントレーで開かれたISDN2008(国際神経発生学会)に参加してきた。太平洋岸に広がったコテージ群に囲まれた会議場に缶詰状態の4日間だった。参加者は300人ほどなので、適度にいろいろな人と話ができて4日間快適に過ごせた。神経発生…